様々なところで今の厳しい現状を見聞きします。本番が中止、延期になった、ホールの予約だけがポッカリ残ってしまった、あるいは、ホールやスタジオの利用が減ったしまった、など。いきなり直面させられたこの状況をなんとかできないか。
それでも、このコロナ騒ぎの間は仕方ないからこのやり方で、というものにはしたくありませんでした。オンライン飲み会をやってみて、確かに普段来れない人が参加出来たり、こんな状況でも顔を見て話が出来るだけでも嬉しい。でもやっぱり同じ場所で触れ合って時間を共有してワイワイやりたいよな、みんな集まれるようになったら、わざわざオンライン飲み会はしないかもな、と思ったんです。だから、コロナが終わっても、これはこれでアリだよね、と思えるようなものを作りたい。そういう思いが根底にあります。
通常のコンサートと同じことをやっただけではオンラインの良さは活かせない、オンラインだからこそ出来ることをやっていくべきだろう、と考えました。オンラインにはまだ無限の可能性が残されていると思います。演奏だけではなく、様々なコラボも可能だと思います。
オンラインコンサートの形態は様々だと思います。
生演奏に代わるものとしてではなく、別の新しいコンサートの形として、こんなのもアリじゃないかな、という提案をしたいと思っています。
演奏家にとっては、コンサートは仕事ですから、日常の一部です。ですが、お客様にとっては、特別な機会だと思います。
オンラインコンサートは、その特別な機会をもっと身近なものにしていきたい。そして生演奏を聴くコンサートをより特別なものにしていきたい。演奏家にとっても、もっと演奏の機会を増やしていきたい。
そんな思いでやっています。